
深圳税関は2026年6月22日、同年1〜5月の深圳の輸出入総額が2兆3,200億元となり、前年同期比31.1%増加したと発表しました。輸入が53.4%増と大きく伸び、民営企業が全体の73.2%を占めています。深圳は引き続き中国本土の都市で首位です。
概要
深圳税関は2026年6月22日、同年1〜5月の深圳市の貿易統計を発表しました。輸出入総額は2兆3,200億元で、前年同期比31.1%増となり、中国本土の都市の中で引き続き首位を維持しました。内訳は、輸出が1兆2,200億元(15.9%増)、輸入が1兆1,000億元(53.4%増)で、輸入の伸びが輸出を大きく上回りました。このデータは翌23日、深圳特区報の記事として深圳市政府のウェブサイトにも掲載されています。
背景
深圳は電子機器やEV、バッテリーなどの製造拠点として、長年にわたり中国の都市別貿易額で上位を占めてきました。近年は、AIやデータセンター関連の需要拡大を受けて、コンピューター部品などの輸入が増えているほか、リチウム電池や3Dプリンターといった新しい製品の輸出も伸びています。今回の統計も、こうした産業構造の変化を反映した内容とみられます。
主なポイント
| 区分 | 金額 | 前年同期比 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 一般貿易 | 1兆2,000億元 | 25.5%増 | 52% |
| 保税物流 | 6,965億2,000万元 | 45.3%増 | 30.1% |
| 加工貿易 | 4,073億3,000万元 | 27.9%増 | 17.6% |
- 企業別:民営企業の輸出入は1兆7,000億元(38.2%増)で全体の73.2%を占め、全体の伸びに26.5ポイント寄与しました。外資系企業は5,813億8,000万元(25.6%増)で、構成比は25.1%でした。
- 相手先別:上位10の貿易相手との合計は1兆8,100億元(33%増)で、全体の78.1%を占めました。最大の相手先は香港で4,397億2,000万元(56.2%増)、次いでASEANが3,433億2,000万元(18.3%増)、台湾が2,224億2,000万元(2.8%増)でした。
- 輸出品目:機械・電気製品の輸出は9,353億1,000万元(18%増)で、輸出全体の76.5%を占めました。リチウム電池は424億8,000万元(47.2%増)、医療機器は129億9,000万元(9.7%増)、3Dプリンターは67億3,000万元(125.5%増)、コンピューターと部品は1,435億9,000万元(14.6%増)でした。
- 輸入品目:機械・電気製品の輸入は8,300億9,000万元(41.3%増)で輸入全体の75.8%を占め、このうちグラフィックカードやサーバー関連を中心とするコンピューター部品が2,289億元(59.3%増)と大きく伸びました。
日本・深圳の交流への意味
深圳の貿易が拡大を続けていることは、深圳と取引のある日本企業にとっても、現地の需要動向を把握するうえで重要な材料になるとみられます。とくに、外資系企業の輸出入が25.6%増と伸びていることは、深圳に拠点を置く日系企業を含む外資系企業の活動が一定の存在感を保っていることを示すものと考えられます。また、電子部品やコンピューター関連の輸入が大きく伸びている点は、部品や素材、製造装置を供給する企業の関心を集めています。一方で、統計は市全体の動向を示すものであり、個別の業種や企業への影響はそれぞれ異なる点に留意が必要です。
今回の統計では、香港との貿易が56.2%増と大きく伸び、最大の相手先としての存在感を一段と高めました。保税物流も45.3%増と伸びており、深圳と香港を結ぶ物流・中継機能の重要性が改めて浮き彫りになったとみられます。日本企業の中には香港や深圳を経由して華南地域との取引を行う企業も多く、こうした物流面の動きにも関心が寄せられています。
今後の見通し
今回の発表では、通年の見通しは示されていません。上半年(1〜6月)の統計は7月に公表される見込みで、輸入の高い伸びが今後も続くかどうかや、主要な貿易相手との取引の動向が注目されます。
促進会より
当会は、深圳の経済・貿易に関する公式統計を引き続きわかりやすくお伝えしてまいります。今後も、日本と深圳の企業が互いの市場への理解を深めるための情報共有と交流の場を提供してまいります。
本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

