
2026年のAPEC議長国・中国は2月10日、広州で開かれた第1回高級実務者会合の開会式で年間の重点課題を示し、公式サイトも開設しました。テーマは「共に繁栄するアジア太平洋共同体の構築」で、首脳会議は11月18〜19日に深圳で開かれます。年間約300の関連会合が予定されています。
概要
2026年のアジア太平洋経済協力(APEC)議長国を務める中国は、2026年2月10日、広東省広州市で開かれた第1回高級実務者会合(SOM1)の開会式で、年間の重点課題を示しました。同日、中国外交部はAPEC「中国年」の公式サイト(www.apec2026.cn)の開設も発表しました。第33回APEC首脳会議は11月18〜19日に深圳で開催され、APEC CEOサミットや閣僚会議も併せて行われる予定です。年間では約300のAPEC関連会合・行事が中国各地で開かれます。
背景
中国がAPECを主催するのは、2001年(上海)、2014年(北京)に続いて3回目で、12年ぶりとなります。深圳は1989年のAPEC創設以来、首脳会議を開催する3番目の中国の都市となります。第1回高級実務者会合は2月1日から10日まで広州で開かれ、第2回は5月に上海、第3回は8月に遼寧省大連で開かれる予定です。また、5月から10月にかけて約10の閣僚会議が各地で行われます。2026年は中国の第15次5カ年計画(2026〜2030年)の初年度にも当たります。
会合に合わせて、馬朝旭外務次官はメディアの取材に応じ、国際的な経済・貿易秩序が単独主義や保護主義などの課題に直面しているとの認識を示したうえで、開放型経済の構築、貿易・投資の自由化、イノベーション主導の発展を呼びかけました。各メンバーが比較優位を生かし、政策の協調や経験の共有を通じてウィンウィンの成果を目指すべきだとも述べています。王毅外相は開会式で、協議と合意を重んじる「APECの方式」を堅持し、世界貿易機関(WTO)を中核とする多角的貿易体制を守るよう呼びかけました。APEC事務局政策支援ユニットのカルロス・クリヤマ氏は、APECが地球規模の課題についての合意形成に役立ち得るとの考えを示しました。
主なポイント
- テーマ:「共に繁栄するアジア太平洋共同体の構築」。重点分野は「開放」「イノベーション」「協力」の3つです。
- 主な課題:王毅外相は、11月の首脳会議に向けて明確で実質的な成果文書を目指すこと、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に向けた道筋を広げること、連結性向上の青写真を推進すること、イノベーションによるデジタル化・スマート化・グリーン化を加速することなどを挙げました。
- 閣僚会議の分野:貿易、デジタル経済、運輸、観光、人材、中小企業、エネルギー、食料安全保障、金融、女性などが予定されています。
- 主な日程:SOM1(2月・広州)、SOM2(5月・上海)、SOM3(8月・大連)、首脳会議(11月18〜19日・深圳)。
- 公式サイト:最新の報道や関連サービス情報を発信するとしています。
日本・深圳の交流への意味
日本はAPECの創設メンバーであり、貿易・投資の自由化やデジタル経済、中小企業支援などの議題は、日本企業の事業環境にも関わります。首脳会議とCEOサミットが深圳で開かれることで、深圳のビジネス環境や先端産業が国際的に注目される機会になるとみられます。
年間を通じて観光、人材、中小企業などの分野で会合が予定されていることから、ビジネス、学術、観光などの分野での人の往来や対話の機会にも関心が寄せられています。日本の経済界や深圳に拠点を持つ日本企業にとっても、APECの議論の行方や関連行事の動向を把握しておく意義は大きいと考えられます。
今後の見通し
5月の上海、8月の大連での高級実務者会合や各分野の閣僚会議を経て、11月の深圳での首脳会議で成果文書がとりまとめられる見通しです。成果文書の具体的な内容や、CEOサミットの詳細な日程・参加者については、現時点では明らかになっていません。
促進会より
当会は、深圳で開かれるAPEC関連行事の動向を引き続き注視し、会員の皆様に情報をお届けしてまいります。日本と深圳の経済・文化交流がより一層深まるよう、引き続き交流の場づくりに努めてまいります。
出典
- Shenzhen Government Online (Xinhua): Chinese FM outlines key tasks of APEC China 2026
- Shenzhen Government Online (Xinhua): China launches official website for 2026 APEC "China Year"
- Shenzhen Government Online (China Daily): APEC host China eyes more cooperation
- Shenzhen Government Online (China Daily): Asia-Pacific community highlighted at meeting
本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

