
深圳市統計局は2026年1月30日、2025年の市内総生産(GDP)が3兆8,731億8,000万元となり、実質5.5%増加したと発表しました。全国の伸びを0.5ポイント上回り、金融や情報サービスが成長をけん引しました。一方、輸出は2.6%減と2010年以来初の減少となりました。
概要
深圳市統計局は2026年1月30日、2025年の経済統計を発表しました。第一財経の報道によると、2025年の深圳の地域総生産(GDP)は3兆8,731億8,000万元で、不変価格ベースで前年比5.5%増加しました。伸び率は全国平均を0.5ポイント上回りました。名目の増加額は約1,930億元に上ります。四半期ごとの累計成長率は、第1四半期5.2%、上半期5.1%、1〜9月5.5%と推移し、通年では5.5%となりました。
背景
深圳は中国本土の主要都市の中でも、電子・通信機器を中心とする製造業と、金融・情報サービスを両輪とする経済構造を持っています。1月22日には深圳税関などが、2025年の深圳の貿易総額が4兆5,500億元に達し、中国本土の都市で首位となったと発表していました。また、南山区は2025年に区のGDPが1兆元を超えたと発表しており、深圳経済における先端産業の集積が改めて注目されています。
主なポイント
| 項目 | 2025年の実績 |
|---|---|
| GDP | 3兆8,731億8,000万元(実質5.5%増) |
| 第2次産業付加価値 | 1兆4,482億5,400万元(4.1%増) |
| 第3次産業付加価値 | 2兆4,221億2,200万元(6.3%増) |
| 一定規模以上の工業付加価値 | 5.4%増 |
| 社会消費品小売総額 | 1兆259億9,300万元(2.3%増) |
| 貿易総額 | 4兆5,533億8,900万元(1.4%増) |
| 輸出/輸入 | 2兆7,387億8,100万元(2.6%減)/1兆8,146億800万元(8.0%増) |
| 固定資産投資 | 21.7%減 |
- サービス業がけん引:金融業が12.1%増、情報伝送・ソフトウェア・IT サービス業が10.3%増となりました。
- 新興製品の伸び:3Dプリンター設備の生産量が45.1%増、産業用ロボットが43.1%増、民生用ドローンが40.1%増と高い伸びを示しました。
- 貿易:輸出は2010年以来初めての年間減少となる一方、ハイテク製品の輸出は10.1%増加しました。
- 投資:不動産開発投資が31.0%減と大きく落ち込んだ一方、情報・ソフトウェア関連投資は67.7%増、工業の技術改造投資は19.2%増となりました。
- 製造業の業種別:汎用設備製造業が13.9%増、コンピューター・通信・電子機器製造業が6.2%増、専用設備製造業が5.1%増となりました。12月単月の工業付加価値は6.4%増でした。
- 消費の内訳:一定規模以上の小売では、文化・事務用品が19.5%増、金銀・宝飾品が14.9%増、家電・音響映像機器が12.3%増、通信機器が8.9%増となりました。
- 金融・物流:金融機関の預金残高は7.8%増、貸出残高は5.1%増。空港旅客数は8.1%増、港湾コンテナ取扱量は6.0%増でした。
日本・深圳の交流への意味
深圳市商務局によると、2025年8月時点で深圳に投資する日本企業は1,171社に上ります。製造業の高度化や、金融・情報サービスの拡大といった深圳経済の構造変化は、現地で事業を行う日本企業にとって、事業の方向性を考えるうえでの重要な判断材料になるとみられます。特に、産業用ロボットやドローン、3Dプリンターなどの生産拡大は、部品・素材・装置分野に強みを持つ日本企業との接点が広がる可能性があり、注目が集まっています。
一方、輸出の減少や固定資産投資の落ち込み、消費の伸びの鈍さは、外部環境の不確実性や不動産市場の調整を反映したものと受け止められています。輸入が8.0%増加した点は、海外製品や部材に対する需要の存在を示すものとして、日本からの輸出に関わる企業の関心を集めそうです。
今後の見通し
第一財経は、深圳経済が4兆元規模に近づくなかで、消費の伸びがGDPの伸びを3年連続で下回っていることや、インフラ投資の弱さなどを課題として挙げています。2026年の成長目標や重点政策は、2月に開かれる深圳市の人民代表大会で示される政府活動報告で明らかになる見通しです。
促進会より
当会は、深圳の経済統計や産業構造の変化を継続的に注視し、会員の皆様への情報提供に努めてまいります。日本と深圳の企業がそれぞれの強みを生かして交流を深められるよう、引き続き交流の場を提供してまいります。
出典
- 第一财经:迈向4万亿,深圳经济靠什么换档提速|湾区观察
- Shenzhen Government Online (Xinhua): South China's Shenzhen tops Chinese cities in foreign trade for 2025
- Shenzhen Government Online: Shenzhen's Nanshan joins China's district-level trillion-yuan GDP club
- Shenzhen Municipal Commerce Bureau: Shenzhen-Japanese-Invested Enterprises Industry Policy Exchange Meeting
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