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一般社団法人 日本深圳総商会

Shenzhen × Japan — 2026.10.17

深圳河套学院が創新合作大会 AI連合体に36機関が参加

深圳と香港の境界に位置する深圳河套学院は10月17日、創新合作大会を開き、設立1年の成果として6件の研究成果を発表しました。国内外の大学・研究機関・企業36機関が参加する「河套引力人工知能創新連合体」も正式に発足しました。

概要

深圳市政府によると、2026年10月17日、「深圳河套学院創新合作大会」が開かれ、深圳市の李運市長が出席しました。大会のテーマは「境界を越えて知を融合し、協創で共に勝つ」(破界融智、創合共赢)で、設立から1年を迎えた河套学院の人材育成、研究開発、産学官連携の進展が紹介されました。会場には政府機関、大学、研究機関、企業などの代表が集まりました。

大会では6件の年次研究成果が発表されたほか、国内外の大学・研究機関・有力テック企業36機関が参加する「河套引力人工知能創新連合体」が正式に発足しました。

背景

河套とは、深圳と香港の境界を流れる深圳川沿いのエリアを指し、「河套深港科技創新合作区」として両地の科学技術協力の最前線に位置づけられています。国の第15次5か年計画(2026~2030年)の策定過程でも、前海と並ぶ重要な協力プラットフォームとして言及されてきました。

深圳河套学院は、このエリアで研究と人材育成を一体的に進める新しいタイプの教育・研究機関として設立されました。深圳市は大学や研究所を企業や地域行政と結び付け、研究成果を早期に産業へつなげる仕組みづくりに力を入れており、今回の大会はその1年間の取り組みを示す場となりました。

主なポイント

  • 6件の研究成果:ストリーミング対話型の世界モデル「SolarWM」、昇騰(Ascend)の計算資源を基盤とするAI学習プラットフォーム、昇騰AIネイティブのツールチェーン「Locus」、無線通信の世界モデル「AI4Net」、がん細胞検出と単一細胞解析の大規模モデル「BioMod」、オープンソースの器用なロボットハンド「MM-Hand」。BioModは、がん検診のコストを数千元から百元程度に下げることを目標としています。
  • AI創新連合体:第1陣として36機関が参加。華為(Huawei)、騰訊(Tencent)、広東電網、広東移動、商湯科技(SenseTime)など9機関が共同実験室・創新実験室の除幕式に参加しました。
  • 戦略協力:福田区、龍崗区、塩田区の関係部局と戦略協力協定を締結。香港中文大学(深圳)、深圳医学科学院、深圳湾実験室、上海交通大学深圳研究院などとも研究プラットフォームで協力します。
  • 投資・インキュベーション:深創投(深圳市創新投資集団)などの投資機関と起業支援・投資で連携し、15人の産業メンターを招へいしました。

戦略協力の相手には、福田区衛生健康局、福田区政務サービス・データ管理局、龍崗区人工知能(ロボット)署、塩田区科技創新局が含まれ、医療、行政データ、ロボット、科学技術政策といった具体的な応用分野で区政府と連携する形となっています。研究成果を地域の行政や医療の現場で試し、実用化につなげる狙いがうかがえます。投資面では、深天使、深港科創、福田資本集団なども協力に加わりました。

日本・深圳の交流への意味

世界モデル、通信、医療AI、ロボットハンドといった研究テーマは、日本の大学や企業も力を入れている分野と重なっています。連合体には「境内外」の機関が参加しているとされており、深港の境界エリアを舞台にした国際的な研究協力の枠組みが広がりつつあるとみられます。

深圳では、研究機関・地方政府・投資機関・大企業を一体で結び付ける形で産業化を急ぐ傾向がみられ、日本の産学連携のあり方と比較するうえでも参考になると注目されています。オープンソースで公開される成果については、日本の研究者や開発者が直接触れられる可能性もあります。

今後の見通し

今回発足した連合体は「第1陣」とされており、今後参加機関が増えるかどうかが注目されます。各研究成果の実用化の時期や、海外機関との具体的な共同研究の内容については、現時点で詳細は公表されていません。

促進会より

当会は、河套をはじめとする深圳の科学技術協力の動きを引き続き注視してまいります。日本と深圳の大学・研究機関・企業の相互理解と交流の一助となるよう、今後も情報提供と交流の場づくりに努めてまいります。

本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

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